teamLab SuperNature Macao | teamLab / チームラボ

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2020.6.15(月) - 常設マカオ, ベネチアン・マカオ
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2020.6.15(月) - 常設マカオ, ベネチアン・マカオ

身体ごと没入し、他者と共に創造し、一体となる

チームラボ スーパーネイチャーは、アートコレクティブ・チームラボによる、高さ8mの超巨大な作品群による、5000㎡の非常に複雑で高低差のある立体的でインタラクティブな空間。人間と自然、そして世界への新しい認識を模索する作品群による「身体ごと没入するアート空間」。

チームラボの「Body Immersive」というコンセプトの巨大な作品に、人々は、他者と共に身体ごと没入し、また、他者と共に作品を創造し、作品と一体となる。そして、身体と作品との境界のない体験によって、自分と世界との間にある境界の認識を揺るがし、私たちと世界との連続的な新しい認識を模索する。

複雑で立体的な世界に身体ごと没入し、他者と共に世界を創造し、その世界と一体となっていく。

SuperNature World



Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体 / Floating Flower Garden: Flowers and I are of the Same Root, the Garden and I are One

花々が、立体的に埋め尽くされた花の塊であり、庭園である。
空間は花々で埋め尽くされているが、人がいる場所では、花が上がっていくことで、空間が生まれる。そのため、人々は、花で埋め尽くされた塊の中を、自由な方向にゆっくりと歩き回ることができる。作品の中で、他者と出会うと、それぞれの空間はつながり、1つの空間になる。

禅の庭園は、山の中で大自然と一体化するように修行を行っていた禅僧が集団で修行をするための場として、生まれてきたとも言われている。
禅の公案に「南泉一株花(なんせんいっちゅうか)」というのがある。僧肇(そうじょう)の有名な句「天地と我と同根 万物と我と一体也」を、ある人が「也甚だ奇怪なり」と南泉和尚に問うた。南泉和尚は「時の人この一株の花を見ること夢の如く相似たり」と言ったという。
本作は、人々が花々の中に埋没し、花と一体化する庭園である。花を近くで見続けると、花もまた人を見はじめる。その時、人は花と一体化し、はじめて花を見ていることになるのかもしれない。

本作品の花々は、ラン科の花々である。多くのラン科の植物は、土のない場所で生き、空気中から水分を吸収する。この作品の花々は、空中で生きており、日々成長しつぼみをつけ咲いていく。空中に生えているとも言える。
花が咲く植物は、植物の種類の中でもっとも最後に現れた。それにもかかわらず、陸上の植物25万種のうち、花が咲く植物は少なくとも22万種である。進化は、多様性の享受を選び、そして、花とは多様性を生むために生まれたとも言える。そして、その多様性をもっとも享受したのがランである。陸上にある全ての植物の種類の約10%は、ラン科の植物とも言われている。多様性を享受したランの多くは、他の植物でいっぱいであった土の上ではなく、他の植物のいない岩や木の上など、土のないところに最適化していった。土のない場所、つまり、これまでの植物にとっては非常識的に環境が悪いがゆえに、競争のない世界に最適化したランの多くは、進化のもっとも最後の方に現れたと考えられ、今もなお多様化し続けている。進化は何を選んだのか、考えさせられる。

また、ランは花粉媒介を行う特定の昆虫との共進化の例で知られており、パートナーの昆虫の行動する時間に合わせて香りが強くなる。そのため、作品空間は、朝、昼、夕、夜と、空間の香りが刻々と変わっていく。本作品のランは夜行性の昆虫がパートナーであるランが多いため、夜の超高密度のランによる香りは、圧巻である。

涸れ谷の花と人、埋もれ失いそして生まれる / Valley of Flowers and People: Lost, Immersed and Reborn

空間には複数の季節が同時に存在し、それらがゆっくりと移り変わっていく。1年間の花々は、移り変わっていく季節に合わせて、生まれる場所がゆっくりと移り変わっていく。
花々は生まれ、成長し、つぼみをつけ、花を咲かせ、やがて散り、枯れて、死んでいく。つまり、花は誕生と死滅を、永遠に繰り返し続ける。 人々がじっとしていれば、その付近の花々は普段より多く生まれ、咲渡る。人々が花にふれたり、踏むと、いっせいに散って死んでいく。
作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の状態が複製されることなく、人々のふるまいの影響を受けながら、変容し続ける。今この瞬間の絵は2度と見ることができない。 
春、国東半島に訪れた際、山の中の桜やふもとの菜の花を見ているうちに、どこまでが人が植えたものなのか、どこまでが自生している花々なのか疑問に思った。そこは多くの花に溢れ、非常に心地よい場所だった。そして、その自然が、人の営みの影響を受けた生態系であることを感じさせる。どこまでが自然で、どこからが人為的なのか、境界が極めてあいまいなのだ。つまり、自然と人間は対立した概念ではなく、心地良い自然とは、人の営みも含んだ生態系なのであろう。そして、近代とは違った、自然に対して、人間が把握したり、コントロールしたりできないという前提の自然のルールに寄り添った人の長い営みこそが、この心地良い自然をつくったのではないだろうか。その谷間の人里には、以前の自然と人との関係が、ほのかに残っているように感じられ、コントロールできないという前提の下での、自然への人為とはどのようなものなのか、模索したいと思う。

意思を持ち変容する空間、広がる立体的存在 - 平面化する3色と曖昧な9色、自由浮遊 / Expanding Three-Dimensional Existence in Transforming Space - Flattening 3 Colors and 9 Blurred Colors, Free Floating

空間は、自由に浮遊する光の球体によって埋め尽くされている。人々は球体をかき分け、空間の中に入っていく。色の変化の中で、空間は、球体の集合による立体と色の平面とを行き来する。
球体は、人々がかき分けたり、叩いたりして衝撃を受けると、色を変化させ、色特有の音色を響かせる。そのまわりの球体は、近くの球体から、放射状に連続的に呼応し、同じ色になり同じ音色を響かせていく。

各球体が自由に移動し、どこにあったとしても、空間全体として光のふるまい(球1つを1ドットと考えた3次元的な映像表現)は維持される。そのため、集団としてふるまう光は、ひとつの立体的な存在とも言える。今回は衝撃を受けた球体を中心として球状に光が広がっていく。そして、その立体的な存在の構成要素である球体の物理的な位置は自由であるため、人々は、立体的な存在として認識しつつ、球体をかき分け、その立体的存在の中に入っていく。
浮遊する球の集合である空間の形状は、人々のふるまい(押しのけたりぶつかったり)によって変化する。また、球体の集合のもつれ具合を判断し、風と気圧変化によって、球体は、低層で高密度になったり、一斉に高層に上がったりと、空間も自ら空間の形状を変えていく。
近代以前、日本では「かさねのいろめ」という、表の色と裏の色の組み合わせ(当時の絹は薄かったので裏地が透けたため複雑な色彩となった)や、重なる色彩のグラデーションなど、曖昧な色彩に、季節の色の名前がついていた。球体は、光だからこそ発色できる曖昧な9色(水の中の光、水草のこもれび、朝焼け、朝空、たそがれ時の空、桃の実、梅の実、花菖蒲、春もみじ)と、空間を平面化する3色(青、赤、緑)の計12色の色に変化していく。

Autonomous Abstraction, 宇宙から自分の存在まで連続する現象 / Autonomous Abstraction, Continuous Phenomena from the Universe to the Self

自律抽象画。点は固有の明滅と色相の周期を持つ。近い点同士は、互いに引き込み現象を起こし、近い点同士の明滅のリズムと色相が近づいていく。人々が点に触れると、点の明滅と色相のリズムが変化しバラバラになるが、近い点同士はまた引き込み現象を起こしていく。各点は明滅ごとに一つの音色を響かせる。空間は、その音の連なりだけが鳴っており、音楽と感じる空間の音色は、その明滅の音色の連なりだけで形成している。
引き込み現象とは、異なるリズムが互いに影響を受けてそろっていくこと。壁にかかった2つの振り子時計の振り子が、だんだん揃っていくこと。1本の木にたくさんホタルが集まると、だんだんと同じタイミングで点滅がはじまり、大きな光を作り出すこと。心臓を構成する細胞たちが同期して、同じタイミングで震えることによって、心臓の拍動が生み出されていることなど。物理現象、神経生理、生命系や生態系など多様な系で見られる。個々が全体を俯瞰する能力を持たないにも関わらず、個々の自律的な振る舞いの結果として、秩序を持つ大きな構造を作り出す現象である自己組織化であり、自発的秩序形成とも言える。
本来、宇宙ではエントロピー(無秩序の度合いを表す物理量)が極大化に向かうとされ(エントロピー増大の法則)、形あるものは崩れていくのが摂理だ。しかし、それにもかかわらず、太陽が生まれ、惑星が生まれ、生命が生まれ、社会が存在していることは、不思議である。宇宙や生命、自然や社会が成り立っているのは、無秩序に向かう中で、自己組織化という共通の現象によって、ひとりでに秩序が生まれ続けているからかもしれない。つまり、この宇宙も、自分の存在も、同じ現象によって連続的に生まれた秩序なのだ。

Light Sculpture - Plane

「Light Sculpture - Plane」シリーズによる光の彫刻群。
光の平面の集合による、空間の再構成、立体物の構築。
空間や立体物は、身体を没入させていく。
  • Light Sculpture Concept Video

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運動の森

「身体で世界を捉え、世界を立体的に考える」をコンセプトに、脳の海馬を成長させ、空間認識能力を鍛える新しい「創造的運動空間」です。複雑で立体的な空間で、強い身体性を伴って、身体ごとインタラクティブな世界に没入します。
  • Athletics Forest Concept Video

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裏返った世界のグラフィティネイチャー 、レッドリスト / Inverted Globe Graffiti Nature - Red List

みんなが描いた様々な生き物たちが、地球が裏返ったような、すり鉢状の世界に生息している。紙に生き物の絵を描く。すると、描いた絵に命が吹き込まれ、目の前に現れ動き出す。
生き物たちは、他の生き物を食べたり、他の生き物に食べられたりしながら、共に1つの生態系をつくっている。あなたが描いて生まれた生き物は、他の生き物を食べると増えていく。逆に、しばらく他の生き物を食べられないと死んでいなくなる。また、他の生き物に食べられるといなくなる。
サンショウウオはヘビを食べ、ヘビはトカゲを食べ、トカゲはカエルを食べ、カエルは蝶を食べそれぞれ増えていく。また、蝶は、花が咲いている場所で増えていく。
花は、人々がじっとしているとその場にたくさん咲いていく。逆に、人々が踏んで歩き回ると散ってしまう。そして、サンショウウオは、人にたくさん踏まれると死んでしまう。
生き物たちは増えたり減ったりしながら、この世界に広がっていく。あなたが描いた生き物も、この場所のどこかで増えているかもしれない。探してみよう。
レッドリスト(Red List)とは、国際自然保護連合による、絶滅の危機を調べた生物種のデータベース。この作品には、絶滅のおそれがある生き物をはじめ、レッドリストに登録されている様々な野生生物が登場する。

学ぶ!未来の遊園地

共同的な創造性、共創(きょうそう)をコンセプトにした教育的なプロジェクトであり、他者と共に世界を自由に創造することを楽しむ「遊園地」です。
  • Future Park Concept Video

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EN TEA HOUSE - 幻花亭

一服の茶を点てると、茶に花が生まれ咲いていく。花々は茶がある限り無限に咲く。器の中の茶は、花々が咲き続ける無限の世界となる。その無限に広がる世界をそのまま飲むティーハウス。
  • EN TEA HOUSE Concept Video

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チームラボについて
アートコレクティブ。2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、そして自然界の交差点を模索している国際的な学際的集団。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されている。 チームラボは、アートによって、自分と世界との関係と新たな認識を模索したいと思っている。人は、認識するために世界を切り分けて、境界のある独立したものとして捉えてしまう。その認識の境界、そして、自分と世界との間にある境界、時間の連続性に対する認知の境界などを超えることを模索している。全ては、長い長い時の、境界のない連続性の上に危うく奇跡的に存在する。 チームラボの作品は、ビクトリア国立美術館(メルボルン)、ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館(シドニー)、南オーストラリア州立美術館(アデレード)、オーストラリア国立美術館(キャンベラ)、アモス・レックス(ヘルシンキ)、ロサンゼルス現代美術館(ロサンゼルス)、サンフランシスコ・アジア美術館(サンフランシスコ)、ボルサン・コンテンポラリー・アート・コレクション(イスタンブール)、アジア・ソサエティ(ニューヨーク)などに収蔵されている。 teamlab.art Biographical Documents teamLab is represented by Pace Gallery, Martin Browne Contemporary and Ikkan Art.

アプリ

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teamLab アプリ

深く知って、もっと楽しむ。
自分がいる場所の作品のコンセプトが読めるガイドアプリを用意しています。

作品を創って、もっと楽しむ。
《The Infinite Crystal Universe》では、このアプリで作品に参加できます。あなたとみんなで作品を創ります。

来場案内

会場情報

teamLab SuperNature Macao

会期

2020.6.15(月) - 常設

時間

11:00-19:00
* 最終入館は閉館の45分前です。

休み

【2025年4月】
・毎週水曜日

【2025年5月】
・毎週水曜日

* メンテナンスなどのため、臨時休館をする場合がございます。最新情報は公式チケットサイト cotaiticketing.com をご確認ください。

アクセス

住所

ベネチアン・マカオ
コタイ・エキスポ・ホールF
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お問い合わせ

Cotai Ticketing

電話: +853 2882 8818 (月-日 11:00-19:00)
enquiries@cotaiticketing.com
ウェブ: お問い合わせページ

ベネチアン・マカオ

電話: +853 2882 8888
inquiries@venetian.com.mo
ウェブサイト: お問い合わせページ

チケット

チケット料金

入場券
* Floating Flower Garden、EN TEA HOUSEの体験には、別途、Add-on Experiencesチケットが必要です。
一般
13歳以上

MOP/HKD 288.00

子ども
3 – 12歳

MOP/HKD 208.00

0 – 2歳

無料

Add-on Experiencesチケット
Floating Flower Garden、 EN TEA HOUSEの体験に必要です。 * 各種キャンペーン情報は、公式チケットページをご確認ください。
パッケージ
料金に含まれるもの:Floating Flower Garden、 EN TEA HOUSE (玉緑茶アイスクリーム&茶のセット)

MOP/HKD 220.00

EN TEA HOUSE (玉緑茶アイスクリーム&茶のセット)
料金に含まれるもの:玉緑茶アイスクリーム、メニューよりワンドリンク
* ティーハウスにて購入可能

MOP/HKD 120.00

チケット