On the Asymmetry of the Universe
Asymmetric Existence / 非対称性存在
Asymmetric Existence は、実空間にのみ現れ、ミラーには映らない光の彫刻と、ミラーの中にのみ現れ、実空間には存在しない光の彫刻が、一体となったひとつの彫刻である。
本来、ミラーは実空間を対称的に映す。しかしここでは、実空間と鏡像空間は、対称関係にはない。二つの光の彫刻は、それぞれ異なる空間に非対称に現れながら、鑑賞者の認識の中で、ひとつの彫刻的存在として立ち上がる。
ミラーの面は、単に実空間を対称的に反射する境界面ではなく、実空間と鏡像空間に現れた存在を接続する場となる。Asymmetric Existence は、彫刻を、実空間に閉じた物体から、実空間と鏡像空間を横断し、認識の中で統合される存在へと拡張する試みである。
Chromatic Existence / 色彩性存在
赤、緑、青の色が空間の中で流れ、色そのものが秩序を構成するとき、そこに色彩の彫刻が立ち上がる。
ここでの彫刻は、物体としての彫刻ではなく、色の秩序によって生み出される、物質的な境界面を持たない空間的存在である。
Light Sculpture - Flow
海の渦の内側と外側は、同じ水でできている。そこに物質的な違いはない。それにもかかわらず、なぜ私たちは海の渦に一つの存在を感じ、そこに生命すら感じるのか。
渦の内側と外側を分けているのは、物質の違いではなく、秩序の違いである。流れの中に秩序が生まれるとき、物質的な差異や境界面がなくても、そこに存在が立ち上がる。
Light Sculpture - Flow では、流れ続ける光線群が空間の中で秩序を構成するとき、そこにひとつの彫刻が現れる。
ここでの彫刻は、物体としての彫刻とは異なる。物質的な境界面によってではなく、流れと秩序によって立ち上がり、人々の存在やふるまいの影響も受けながら、動的に変化する。身体との境界も曖昧な空間的存在である。
Light Sculpture - Flow は、彫刻を、固定された物体から、流れと秩序によって立ち上がる、物質的な境界面を持たない空間的存在へと拡張する試みである。