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アートとテクノロジーを融合した藝術超未来

Verscheen in art plus op July 5, 2012

藝術と科学を融合し、そこへ少し商業テイストを加えた未来はいったいどのようになるのか?
「藝術超未来」展では、以前とは全く異なる興味深いことを体験できるだろう。

展覧作品はあらゆる分野のエキスパートを網羅しているチームラボ(teamLab)によるもので、情報社会におけるプロを集めたチームである。メンバーはプログラマー、エンジニア、建築家、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、CGアニメーター、編集者、数学家及び芸術家などから構成される。各人自らの専門領域で才能を発揮して、またメンバー同士互いに融合したり、統合したりして現代社会型の藝術を創作している。



藝術と商業が融合するとき、無限のビジネスチャンスや楽しみをもたらし、それは「電脳喫茶」という作品を見れば理解できる。それはゲームの世界のメイド喫茶をイメージしたもので、30組の天井から吊るし下げられているランプとスプリングベッドを媒体として互いにコミュニケーションが取れ、壁には多くのディスプレイが埋め込められていて、それは30万もの文字(単語)から構成されている。その中にはメイドの最新擬態語も含まれている。そしてデジタルメイドはレストランの状況により声を発する。吊るし下げられているランプを本物のメイドが叩きにいけば、デジタルメイドは様々な方法で手を打ち音ならす。それはランプがパソコンと連動しており、またスプリングベッド上での動きもデジタルメイドは反応する。店の中の舞台で本物のメイドが踊っていると、デジタルのメイドも連動して一緒に踊る。そうしてこの空間はデジタルとリアルが双方向的に連結し、人々に無限の楽しみをもたらし科学性を見せつける。


未来では人々が買い物をしているときにも利便性をもたらしてくれる。ハンガーに架けられた衣服を手に取った時、ディスプレイにはモデルが試着している映像が出現し、極めて独特な相互体験を形成している。購買時により多くのエンターテイメント性や可能性を秘めることが出来る。



 これは早乙女太一が自身の陰と剣で戦う芝居である。ライト効果のもと、陰と人物が対戦するときより一層際立ち、独特な感じがする。またこれは全米スーパーモデルショーの中でも使われている。ラストショーのとき、モデルが歩くTの字の舞台がまさにそれである。モデルが自身の陰と剣舞するように設計されている。ここでも(早乙女太一)がファッション業界に新しいトレンドと無限のビジネスチャンスをもたらしたことが分かり、またこの中には動態藝術と武術文化が融合したものも含まれている。

 

藝術と科学が結合するときはどうか?「teamLabBody」は人体の関節の三次元的動作を分析した、世界で初めての人体解剖のサイトである。生々しい3Dの立体動画は、我々に人体の構造における細部を観察可能にし、小さいものは筋肉の緊縮までも観察することが可能である。またその中には全身の骨格や血管、神経や関節を可視化させ、人体運動および筋肉の状態を3D立体映像で我々の目の前に表示することに成功した。この科学的研究は医療の発展や医学部学生の勉強のためにもなる。これは大阪大学「整形外科運動器バイオマテリアル学」実験室の菅本一臣教授が制作と監修を務めた。


これはとても特別な装置であり、登山家栗城史多がチョモランマに挑戦したとき、酸素ボンベがない状況下で「チームラボオキシメーター」を使い即時に血中の酸素濃度を自動的に測った。血中酸素濃度が正常値より低いとき、かれは頭痛の症状が見られる。この装置は過酷な地で生存する上で非常に重要な鍵となる。なぜなら「チームラボオキシメーター」は自動的に自身の状態をTwitterへ投稿し、これは家族や友人に自身の生存を確認させることができるからである。これは繋がりでもあり自身の無事をシェアするものであり、これは未来の登山家たちに安全に寄与した装置である。展示場でもこの装置を展示してあり、鑑賞者はすぐに自身の血中酸素濃度を測ることが出来、自動的にインターネット上に投稿してくれる。実に人に優しく、面白いものである。

 


情報が発達した現代と藝術が相互に融合したとき、「Face touch」は独特なシステムと言えるだろう。訪問者がディスプレイの相手の顔をタッチしたとき、呼び出された人のパソコン画面上にメッセージが表れる、とても便利かつ実践的な装置である。このようなものを見ると、未来には更なる開発性及び無限の可能性を感じる。

 


グラフィティ@グーグル」はGoogleで画像収集するとき、ある検索キーワードが規則によりひっかかり、作者はその規則に基づき左右の画像の並べ方を計算した。またそれは検索したブラウザや言語によって変わってくる。そのためこの実験過程はとても苦しかった。なぜならGoogleの索引は永遠に変わらないというわけではないからだ。隣にいる作者の日記の中でも、成功した翌日にすぐ変わってしまい、最後に彼は全世界中で検索されたものの結果はブロック状で表示されることを発見し、この規則を発見して新しい藝術作品を作った。


このインタラクティブなサイトも展示場で鑑賞者に新しい体験をもたらした。これはペインティングゲームが新しくリリースした、ユーザーは画面上で自由に絵を描くことが出来、またさまざまな道具も利用することができる。そのため唯一無二の独特な作品も作ることができる。このことからは将来web上でのペインティングはより簡単により多くの年代に適することが想像できる。

文化が刷新するにつて、チームラボは絶えず開発し、しかし昔の日本人の空間認識やその理解は決して無視していない。


百年海図巻」は2009年から計算して100年間海面線が上昇するものであり、この3D作品による計算から地球温暖化の変遷を感じることができる。



この環状型の作品は、水墨画の掛け軸のようだが、内容と音楽は現代風なアニメーションである。

 


花と屍 剥落」は日本の平面性絵画をパソコンを経由して3D立体視覚空間へ変換したものであり、また日本の空間認識は視点が近づくにつれ、より立体的に表現されやすい。また視点が遠い前提で空間全体を認識するには、空間は層として認識されやすい。つまり所謂超主観空間である。この三つの作品の共通性はすべて自然と文明の衝突、循環と共生を描いており、これはらすべて超主観空間を概念の基軸としている。この作品は我々に昔の日本人が環境空間に対する考え方や解釈を教えてくれる。

展示場には18の作品があり、我々により藝術およびその他の分野との産物を体験させてくれる。このチームラボに様々な人材がいると知ったとき、開発されたものすべては無限の可能性を秘めており、将来の発展はより楽観的になる。しかし科学技術の背後には、人々が今後科学技術産品にのみ頼り、自分の殻に閉じこもってインターネットでのみ他人と関わることや、資源が枯渇し始めたこの時代、やはり電気量の問題を考える必要がある。これはただ始まりで、研究や改善は絶えず行われ、やがて本当の意味での藝術超未来が実現される。

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