本作品は、1時間、1日、1年の単位で、リアルタイムに描き続けている。

1時間毎に、花は一斉に散る。そして、1時間を通して、咲き渡る量がだんだん増えていく。

1日を通して、作品の世界はうつろう。日の出とともに明るくなり、日の入りが近づくと夕焼けになり、そして、夜が深くなるにつれ、暗くなっていく。実際のこの場所の日々の日の出と日の入りの時間と連動している。

1年を通して、現実の時間の流れに沿って、季節の花々へと刻々と変わっていく。
移り変わる季節に合わせて、花々が咲いていく。また、四君子である蘭、竹、菊、梅の4種を各季節を代表する花として用いている。花は生まれ、成長し、つぼみをつけ、花を咲かせ、やがて散り、枯れて、死んでいく。花は誕生と死滅を、永遠に繰り返し続ける。

作品はコンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の状態が複製されることなく、変容し続ける。自然の景色が2度と同じではないのと同じように、今この瞬間の絵は二度と見ることができない。