グラフィティネイチャーと鼓動する大地 / Graffiti Nature and Beating Earth
グラフィティネイチャーと鼓動する大地 / Graffiti Nature and Beating Earth
《グラフィティネイチャー》は、人々が描いた生き物たちの1つの生態系。
紙に生き物の絵を描く。すると、描いた絵が目の前に現れ動き出す。
生き物たちは、他の生き物を食べたり、他の生き物に食べられたりしながら、共に1つの生態系をつくっている。
あなたが描いて生まれた生き物は、他の生き物を食べると増えていく。逆に、他の生き物に食べられるといなくなる。そして、しばらく他の生き物を食べられなくてもいなくなる。
サンショウウオはヘビを食べて、ヘビはトカゲを食べて、トカゲはカエルを食べて、カエルは蝶を食べて増える。蝶は、花で増えていく。そして、サンショウウオは、人に踏まれると死んでしまう。
花は、人々がじっとしているとその場にたくさん咲き、人々が踏んで歩き回ると散る。生き物たちは増えたり減ったりしながら、この世界に広がっていく。あなたが描いた生き物も、どこかで増えているかもしれない。
《鼓動する大地》は、この作品空間。複雑で立体的な空間によって、常識による知覚が、身体による知覚から分離され、空間はうごめく。
時に、流れ落ちる滝は《スケッチつぶつぶの滝》。この滝は、みんなが描いた粒によってできている。
紙に自由に絵を描く。すると、描いた絵が粒になり、地形に沿って流れ込んでくる。やがて、他の人が描いた粒と混じって落ちてくる。
粒は、1粒だとボールのように跳ね返えるが、たくさん集まると水のようにふるまう。粒は、バラバラにばらけると、再びボールのようにふるまいはじめる。
水の分子は、水分子1つでは液体にならない。水という液体になるためには、水分子がたくさん集まることが必要だ。
水分子は磁石のような働きを持っているため、水分子間がつながり、水分子の集合(水クラスター)が形成される。水クラスターは極めて寿命が短く、絶えず生まれたり壊れたりしていると考えられている。つまり、非常に動的な構造をしているのだ。そのため、水は様々な形に変化できる。
この世界の大半のモノや生物は、部分の性質の単純な総和にとどまらない性質が、全体として現れる。
作品の背景
生態系
遊び方
- 生き物や花の輪郭が描かれた紙にお絵かきする。
- お絵かきした紙をスキャンする。
- 生き物がみんなと同じ空間で動き出す。
- 空間に立つと、まわりに花が咲く。歩くと、花は散る。
- 生き物に近づくと、生き物はこちらに気づいて、動き出す。
育む力
- クリエイティビティ・表現力の発揮
- 多様性の尊重
- 自己効力感の醸成
- テクノロジーへの興味
- 生態系への視座
- 空間認識能力
SERIES
- グラフィティネイチャー - 廃墟の湯屋に住む生き物たち、レッドリスト / Graffiti Nature - Living in the Ruins of a Bathhouse, Red List
- グラフィティネイチャー - 鼓動する山と谷、レッドリスト / Graffiti Nature - Beating Mountains and Valleys, Red List
- グラフィティネイチャー - 動かない山、動かせる湖 / Graffiti Nature - Still Mountains and Movable Lakes
- グラフィティネイチャー 山山と深い谷 、レッドリスト / Graffiti Nature - High Mountains and Deep Valleys, Red List
- グラフィティネイチャー: 埋もれ失いそして生まれる / Graffiti Nature: Lost, Immersed and Reborn
- グラフィティネイチャー - 鼓動する洞窟、レッドリスト / Graffiti Nature - Beating Cave, Red List
- グラフィティネイチャー - レッドリスト, Digital Light Canvas / Graffiti Nature - Red List, Digital Light Canvas
- グラフィティネイチャー - 世界を旅する植物に住まう生き物たち / Graffiti Nature - Living in the Botanical Garden
- 裏返った世界のグラフィティネイチャー 、レッドリスト / Inverted Globe Graffiti Nature - Red List
- グラフィティネイチャー / Graffiti Nature