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Dissipative Figures - Murmuration

teamLab, 2026, from the series Dissipative Figures – 1000 Birds, Light in Dark, 2023-, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi
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Dissipative Figures - Murmuration

teamLab, 2026, from the series Dissipative Figures – 1000 Birds, Light in Dark, 2023-, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi

鳥の群れは、個々の鳥の輪郭によって描かれるのではない。


鳥たちが飛ぶとき、羽ばたきや身体の運動によって、空気など周囲の環境も動く。鳥たちは生きている限り、世界へエネルギーを散逸し、周囲の環境を動かし続けている。本作は、鳥そのものの物質的な境界面を描かず、鳥の群れが世界へ与え続けるエネルギーと、そこから生じる環境の動きによって、群れの存在を描く。


Murmuration は、個々の鳥の集積ではなく、巨大で有機的な集団飛行の現象である。鳥たちは互いに距離を変え、方向を変え、速度を変えながら、ひとつの大きな存在のように空間に立ち上がる。その存在の輪郭は、個々の鳥の身体の境界面ではない。鳥たちの身体と、それらと連続する空気の流れ、周囲へ散逸するエネルギーを含めた、曖昧なものである。


鑑賞者が作品の前を通るとき、鑑賞者自身もまた、周囲の環境を動かす。その動きは、描かれた群れがいる空間と同一の空間で起きる。鳥の群れの動きと、鑑賞者の動きは、同じエネルギーの流れの中で混ざり合い、群れを描く線は、鑑賞者の動きによって乱れ、変化していく。


この絵画は、鳥の群れを外から見るための像ではない。描かれる群れと見る人が、同じ環境の中で連続する場である。群れは画面の向こう側に閉じた存在ではなく、鑑賞者の身体が動かす環境と混ざり合いながら、その姿を変えていく。


石ころのような物体は、外界から遮断された閉じた箱の中に入れても存在し続ける。しかし生命は、そのような閉じた箱の中では存在を維持できない。生命は、外部から食物として物質とエネルギーを取り込み、物質を排出し、エネルギーを外へ散逸させながら、その構造を維持し続ける。


生命は、海に生まれる渦のように、流れの中にある存在であり、その存在の境界は曖昧で、無限の連続の中の存在である。


Murmuration もまた、流れの中に立ち上がる存在である。個々の鳥の身体、空気の動き、散逸するエネルギー、鑑賞者の身体、そして周囲の環境が連続することで、群れという巨大な現象が生まれる。


生きているということは、世界へエネルギーを散逸し続け、世界と連続する、開いた存在であるということだ。

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2026.9.22(火) - 2027.2.21(日)

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