風と太陽の空書 / Spatial Calligraphy of Light and Wind
teamLab, 2024, Installation, Sound: teamLab
* 晴れた日、風が吹く時
晴れた日、風が吹く時、この作品は空に出現する。太陽が出れば輝き、日が沈めば光り出す。そして、風が止めば、消えていく。
コンクリートなど、これまで人間がつくってきたものは、石ころのようにそれ自体で安定的な構造をもつ。
しかし、渦潮は、外部から内部へ、内部から外部へと流れ続ける水が渦潮の構造を生み、水が流れ続けることで秩序が維持される。生命もまた、外部から内部へ、内部から外部へと、食物を通してエネルギーと物質が流れ続けることで生命の秩序が維持される。
この作品は、空気を内部に閉じ込め、その圧力によって空に浮かんでいるのではない。入口と出口は同じ大きさで、風は内部を絶え間なく流れ抜けていく。その流れそのものが、空に舞う線の構造を生み、その存在を維持する。作品はそれ自体で構造を持たず、構造は流れの中に生まれ、生命のようにしなやかでやわらかい。そして、流れは混沌からの秩序を生み出す。
この作品を空に立ち上げる風は、自然の風である。いつ吹くか、どれほど強く吹くか、人間にはコントロールできない。作品の存在は、人間の意図ではなく、環境の側に立脚している。風が吹くとき、空に線が描かれ、風が止むとき、線は消えていく。空に描かれ続ける線の姿は、風そのものの姿である。
本作は、彫刻を、固定された物体から、自然の風という開かれた環境の中で、絶え間ない流れによって構造が生まれ続ける存在へと拡張する試みである。