人々や森の野生動物が木に近づいた時、その木は輝き、音色を響かせる。その輝きと音色は、周辺の木々や渓谷へと次々と伝播し、森全体が呼応していく。
木々は、森の奥にある《自立しつつも呼応する生命》とも互いに呼応し合い、そこから生まれた光や音色もまた、木々や渓谷へと次々に連なっていく。
人々の存在、森の動物の気配は、光と音色の波となって森と渓谷全体へと広がり、一つの音楽を奏でる。森の奥から光と音色が押し寄せてくれば、そこには確かに自分以外の存在がある。人々は、光の連なりの中に、普段は意識することのない、見えない他者の存在を知る。
古色の森や渓谷そのものを、暗闇の中で浮かび上げる光が、今を生きる人々の存在によって変化していく時、私たちは、長い時間を内在するそれらの存在と接続し、積み重なった膨大な時間が、今という瞬間と連続する。