* 強い雨の日の日暮れから夜明け
強い雨が降る夜、草原に降る雨は作品となる。
無数の光の塊が空中に浮遊する。1つ1つの光の塊は、2色で構成され、色の境界が固体のように明確に分かれている。
自然界では見ることのない固体のように色が明確に分かれた光の塊は、極限的な同期によって起こっている。同期は、秩序を持つ大きな構造を作り出す現象である時間軸上の自己組織化である同期現象の結果とも言える。
光の塊に触れると、見えていた部分は、とぎれもなく降り続けている雨の一部だと気が付く。
生命は、はじまりもわからない過去から、一度もとぎれることなく流れつづけているエネルギーの連続体の中で、奇跡的に凝固した、儚い光の結晶のような現象なのだ。