境界のない群蝶、人から生まれる儚い命 / Flutter of Butterflies Beyond Borders, Ephemeral Life Born from People

teamLab, 2018, Interactive Digital Installation, Endless

境界のない群蝶、人から生まれる儚い命 / Flutter of Butterflies Beyond Borders, Ephemeral Life Born from People

teamLab, 2018, Interactive Digital Installation, Endless

「群蝶図」。この群蝶は、人々から生まれ、空間の中を舞う。人々がふれると死んでいく。

チームラボボーダレス内の空間「バタフライハウス」は、人々が誰も入らなければ、この空間は、真っ暗で何も存在しない。人々がこの空間に入りじっとした時、体に蝶の蛹(さなぎ)が現れ、羽化し足元から飛んでいく。人々の足元と壁に触れた手からも生まれ、空間の中を舞う。

群蝶は、ディスプレイの中に越境し、そして、部屋からも出て、作品の境界を越境し、他の作品の中を飛び回る。他の作品の中をシームレスに飛ぶことによって、作品のフレームという概念を解き放ち、作品間の境界をあいまいにしていく。そして、群蝶は他の作品の影響を受けながら飛ぶ。

ボーダレスワールド内に飛ぶ蝶は、「バタフライハウス」で生まれた蝶だけが飛んでいる。人々が生んだ蝶よりも、人々によって死んだ蝶の方が多ければ、この作品はなくなってしまう。

この作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として、以前の状態が複製されることなく、人々のふるまいや他の作品の影響を受けながら、変容し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。