Teamlab: Tea Time in the Soy Sauce Storehouse | teamLab / チームラボ

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2021.04.15(木) - 2022.12.25(日)岡山, 福岡醤油ギャラリー
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Teamlab: Tea Time in the Soy Sauce Storehouse

旧福岡醤油建物は、明治時代(1868 - 1912)に建てられ、かつては醤油製造に使われていた。当時は真っ黒い醤油が貯蔵されていたであろう地下は、同じように黒い液体に満たされ、四方に無限に広がる茶室となって、茶の時間が続いていく。
一服の茶を点てると、茶は光を灯し、近くの光のリズムと引き込み現象を起こしていく。

引き込み現象とは、異なるリズムが互いに影響を受けてそろっていくこと。壁にかかった2つの振り子時計の振り子がだんだん揃っていくこと、1本の木にたくさんホタルが集まると皆同じタイミングで点滅をはじめて大きな光を作り出すこと、心臓を構成する細胞たちが同期して同じタイミングで震えることによって心臓の拍動が生み出されていることなど、物理現象、神経生理、生命系や生態系など多様な系で見られる。個々が全体を俯瞰する能力を持たないにも関わらず、個々の自律的な振る舞いの結果として、秩序を持つ大きな構造を作り出す現象である自己組織化であり、自発的秩序形成とも言える。

本来宇宙では、エントロピー(無秩序の度合いを表す物理量)が極大化に向かうとされ(エントロピー増大の法則)、形あるものは崩れていくのが摂理だ。しかし、それでもこの宇宙や生命、自然や社会が成り立っているのは、無秩序に向かう中で、自己組織化という共通の現象によって、ひとりでに秩序が生まれているからかもしれないのだ。つまり、この宇宙も、自分の存在も、同じ現象によって連続的に生まれた秩序なのだ。

「茶の本」(1906)の著者である岡倉天心(1863 - 1913)は最期の手紙の中で、「私は宇宙と全くうまくやっており、宇宙からこの頃与えられるものに対して感謝、そう大変感謝しております。」と語っている。茶とは、「人間と宇宙とが究極的に一体となること」を目指した時間だったのかもしれない。

作品

旧醤油蔵の共鳴する浮遊ランプ / Floating Lamps in Spontaneous Order - the Old Soy Sauce Storehouses

水の上に浮遊するランプは、それぞれ固有のリズムで輝くが、近くのランプ同士は、引き込み現象を起こし、時間が経過すると、同じリズムで輝きはじめる。人が押して揺れると、そのランプが本来持っていた固有のリズムに戻り、近くのランプや《共鳴する茶》の光と引き込み現象を起こしていく。ランプや茶の光のリズムは、近くの光のリズムと影響を与え合う。固有のリズムに戻ったランプが影響を与えるのは、近くのランプや茶だけだが、近くのランプや茶のリズムが変化することで、またその周辺にも影響を与え合い、全体のランプや茶の光のリズムは、バラバラになっていく。ランプは揺れると、また、茶は飲もうとして持ち上げると、再び、それぞれ固有のリズムに戻る。
誰もが、ランプも茶も動かさずにしていると、近くの光同士が影響を与え合うことによって、バラバラだったランプと茶の光のリズムは、だんだんと、はじめとは違ったリズムとなって揃っていく。

引き込み現象とは、異なるリズムが互いに影響を受けてそろっていくこと。壁に掛かった二つの振り子時計の振り子、ホタルの集団発光、心臓細胞の律動など、物理現象、神経生理、生命系や生態系など多様な系で見られる。個々が、全体を俯瞰する能力を持たないのに関わらず、個々の自律的な振る舞いの結果として、秩序を持つ大きな構造を作り出す現象である自己組織化であり、自発的秩序形成とも言える。

ランプシェードは、ムラーノ・ガラス(ベネチアン・グラス)で制作した。

共鳴する茶 - 動的平衡色 / Tea in Spontaneous Order - Dynamic Equilibrium Color

一服の茶を点てると、茶は固有のリズムで明滅し、音色を奏ではじめる。茶は、近くの茶と互いに引き込み現象を起こし、茶の光と音色のリズムは、近くの茶のリズムと互いに影響を受けてそろっていく。茶を飲もうとして持ち上げると、茶は強く輝き、その周辺の《質量のない太陽と闇の球体》も、次々に呼応していく。茶を飲みほすと、作品はあなたの身体の中に入り、周囲に影響を与えなくなる。

茶の光の色は、チームラボが提唱する新しい概念の色「動的平衡色」。遠くから茶を見た時、つまり、一服の茶を全体で見ると、光の色は変化せず同じ色であり続けるが、茶を凝視した時、つまり、極小で見ると、光の色は常に変化し続け、時間の概念が生まれる。

引き込み現象とは、異なるリズムが互いに影響を受けてそろっていくこと。壁にかかった2つの振り子時計の振り子がだんだん揃っていくこと、1本の木にたくさんホタルが集まると皆同じタイミングで点滅をはじめて大きな光を作り出すこと、心臓を構成する細胞たちが同期して同じタイミングで震えることによって心臓の拍動が生み出されていることなど、物理現象、神経生理、生命系や生態系など多様な系で見られる。個々が全体を俯瞰する能力を持たないにも関わらず、個々の自律的な振る舞いの結果として、秩序を持つ大きな構造を作り出す現象である自己組織化であり、自発的秩序形成とも言える。

本来宇宙では、エントロピー(無秩序の度合いを表す物理量)が極大化に向かうとされ(エントロピー増大の法則)、形あるものは崩れていくのが摂理だ。しかし、それでもこの宇宙や生命、自然や社会が成り立っているのは、無秩序に向かう中で、自己組織化という共通の現象によって、ひとりでに秩序が生まれているからかもしれないのだ。つまり、この宇宙も、自分の存在も、同じ現象によって連続的に生まれた秩序なのだ。

来場案内

会場情報

Teamlab: Tea Time in the Soy Sauce Storehouse

会期

2021.04.15(木) - 2022.12.25(日)

開館時間

12:00〜17:00(最終入場16:00)
※現在、時間制でのご案内となります

休み

11月
水曜

12月
月曜、火曜、水曜、木曜

アクセス

住所

福岡醤油ギャラリー
岡山県岡山市北区弓之町17−35

現地語での住所:

福岡醤油ギャラリー
\r\n岡山県岡山市北区弓之町17−35
徒歩で
JR岡山駅東口から徒歩25分
路面電車で
JR岡山駅前から「東山」行き「城下」下車徒歩6分
タクシーで
JR岡山駅東口から車(タクシー)で10分

注意事項

・小学生以下の入場には、保護者の同伴が必要です。

・会場内は暗く、階段や段差、高低差がある場所がございますので、お気を付けください。

・撮影には一脚、三脚、自分撮りスティック等の補助機材は使用できません。


アーティスト
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チームラボ
アートコレクティブ。2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、そして自然界の交差点を模索している国際的な学際的集団。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されている。 チームラボは、アートによって、自分と世界との関係と新たな認識を模索したいと思っている。人は、認識するために世界を切り分けて、境界のある独立したものとして捉えてしまう。その認識の境界、そして、自分と世界との間にある境界、時間の連続性に対する認知の境界などを超えることを模索している。全ては、長い長い時の、境界のない連続性の上に危うく奇跡的に存在する。 チームラボの作品は、ロサンゼルス現代美術館(ロサンゼルス)、ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館(シドニー)、南オーストラリア州立美術館(アデレード)、サンフランシスコ・アジア美術館(サンフランシスコ)、アジア・ソサエティ(ニューヨーク)、ボルサン・コンテンポラリー・アート・コレクション(イスタンブール)、ビクトリア国立美術館(メルボルン)、アモス・レックス(ヘルシンキ)に収蔵されている。 teamlab.art Biographical Documents teamLab is represented by Pace Gallery, Martin Browne Contemporary and Ikkan Art.

主催

公益財団法人 石川文化振興財団、チームラボ

協賛

株式会社いのうえ、株式会社イールドインテリアプロダクツ、岡山航空株式会社、学校法人加計学園、山陽ヤナセ株式会社、SUENAGA グループ、株式会社ストライプインターナショナル、株式会社デンショク、株式会社トミヤコーポレーション、両備ホールディングス株式会社

後援

岡山県、岡山市、山陽新聞社、RSK山陽放送、OHK岡山放送、TSCテレビせとうち