FEATURED WORKS
What a Loving, and Beautiful World - ArtScience Museum
teamLab, 2016, Interactive Digital Installation, Endless, Calligraphy: Sisyu, Sound: Hideaki Takahashi
ArtScience Museumの壁面に広がる世界の裏側には、360度広がる空間があり、文字から生まれたものたちは、空間上のそれぞれの位置や、それぞれが持つ知能や関係性、物理的な影響などによって、互いに影響を受け合いながら、空間上でリアルタイムに計算され、複雑かつ自然な世界をつくっていく。風が吹けば、風の物理的な影響を受け、蝶は火が嫌いだけれども、花が好きで、花に近づいていく。自然の景色に同じ瞬間がないように、同じ瞬間は二度となく、常に初めて見る景色を創り出す。
漢字が亀の甲羅や牛や鹿の骨、青銅器に刻まれていたころ、漢字の一文字は、ひとつの世界の部分を持っていた。漢字を通して鑑賞者どうしが呼び出した世界は、連続し、互いに相互作用を与えながら、世界は創られていく。
Universe of Water Particles on the Grand Palais
teamLab, 2015, Digitized City, 20min, H: 18000mm W: 60000mm, Sound: Hideaki Takahashi
コンピュータ上の空間に1900年のパリ万博の会場となったグラン・パレ(Grand Palais)を仮想の三次元空間に再現し、コンピュータ上でGrand Palaisに水を落下させ、水の動きを物理計算し、滝をシミュレーションする。その滝を、実際のグラン・パレにプロジェクションマッピングした。
水は、無数の水の粒子の連続体で表現し、粒子間の相互作用を計算している。そして、水の粒子の挙動によって、空間上に線を描く。その線の集合で滝を描いている。そして、三次元空間上に立体的に描かれた滝を、我々が考える「超主観空間」によって映像作品にしている。
花と魚 / Flowers and Fish - Enoshima Aquarium Big Sagami Bay Tank
teamLab, 2015, Interactive Digitized City, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
プロジェクションの光は、水槽照明よりさらに弱いものだが、映像そのものが水槽照明に代わるやさしい光となって空間を照らす。大水槽の周りの花々は、魚が近くを横切ると、いっせいに散っていく。
作品は、あらかじめ記録された映像を再生しているわけではなく、魚たちの動きに影響を受けながら、永遠と変容し続け、鑑賞者が目撃する瞬間の絵は、二度と見ることができない。
佐賀城の滝 / The Waterfall on Saga Castle
teamLab, 2013, Digital Installation, 3min, Sound: Hideaki Takahashi
コンピュータ上の空間に佐賀城を3Dで立体的に再現し、コンピュータ上で佐賀城に水を落下させ、水の動きを物理的に計算し、滝をシミュレーションする。佐賀城を岩に見立てて、シミュレーションされた滝を、実際の佐賀城にプロジェクションマッピングした作品。
水は、無数の水の粒子の連続体で表現し、粒子間の相互作用を計算している。滝を物理的に正確な水の運動シミュレーションとして構築しているのだ。
そして、全体の水の粒子の中からランダムで選んだ0.1%の水の粒子の挙動によって、空間上に線を描く。その線の集合で滝を描いている。つまり、無数の線の裏側には、その1000倍もの水の粒子が存在し、それら全体の相互作用によって、線の曲線が決まっているのだ。
そして、3次元空間上に立体的に描かれた滝を、我々が考える日本の先人達の空間認識の論理構造によって映像作品にしている。
今回は、4Kの解像度(Full HD4枚分)によって、超微細まで描いた映像作品として表現した。