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認識上の彫刻 / Cognitive Sculpture

2021

この絵画は、鑑賞の瞬間にはじめて絵画になる。鑑賞されるまで無限の像の可能性として存在し、その瞬間に一つの像として確定する。像は、時間とともに変化し続け、環境や鑑賞者の動く身体に呼応して、その都度変化していく。

像は、画面に現れながらも、鑑賞者それぞれの認識の中で、その都度異なる姿として立ち上がる。


この絵画空間は、平面絵画に描かれたイリュージョンとしての奥行きではない。それは、時間、光、環境、そして鑑賞者の身体の動きによって、その瞬間に立ち上がる空間である。絵画空間は画面上に現れながら、身体的に経験される空間として、身体が存在する実空間と連続し、画面の奥へ、光の空間として広がっていく。


像はあらかじめ用意されていない。映像を介さず、物理的な素材、光、環境、身体と認識の関係の中で生成される。像を形作る主体は、鑑賞者の身体と認識である。絵画は、見られることによってはじめて成立する。


Cognitive Paintingは、絵画を、完成されたイメージや平面に描かれた空間のイリュージョンから、実空間と連続し、時間、光、環境、身体、認識の関係から生成される絵画空間へと拡張する試みである。それは、認識の中でその瞬間ごとに立ち上がる、身体的な光の空間である。

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