花と屍 十二幅対 / Flower and Corpse Set of 12
花と屍 十二幅対 / Flower and Corpse Set of 12
12幅からなり、「自然と文明の衝突、循環、共生」をテーマにした絵物語。
コンピューター上の3次元空間に立体的に作品世界を構築し、「超主観空間」で映像化している。
栄華極まる都。光源氏は、きらびやかな色彩の中で生活を送っていた。
都で、厄病が流行る。厄病の原因を探るため、光源氏は厄病を辿って、都の外へと旅立つ。
厄病を辿ると、山の村へ行き着いた。村では自然の恵みを祝い、祭りが行われていた。
祭りが終わり、日常に戻った村では厄病の影響を受けながらも、人々は果敢に生きていた。人々は木々を切り文明を発展させ、またさまざまな自然の恩恵を受けながら、豊かに暮らしていた。
山の村は、都でのさらなる発展のために多くの材木を依頼され、山の奥深くの巨木を切り倒すことになった。巨木を切り倒すと、突如そこからヤマタノオロチが現れる。ヤマタノオロチは怒り狂い、大雨を降らして洪水を起こす。
山の村の家々をなぎ倒し、暴れまわるヤマタノオロチに続き、森の神々がやってきて次々と人々を襲い始める。
山の村は、武士に依頼し、山の村に武士の集団がやってくる。武士達とヤマタノオロチや森の神々との戦いがはじまる。
武士達は、火矢などの文明を駆使し、激戦の末、武士の集団が勝利を収める。
後に残ったのは燃え尽きた森の残骸。山の村は自然の恩恵を失い、飢えを予期し絶望する。
光源氏は、ヤマタノオロチや森の神々の屍に囲まれ呆然とする。困った光源氏は、ヤマタノオロチの屍に種をまいてみる。そうすると、屍から芽が出て、みるみる花々が咲いていく。その花々は、樹木に成長し、森が作られていく。
山の民たちは、森の恩恵をまた受けることができるようになり、文明を発展させながらも、森と共に生きていく決意をし、山の村ではまた祭りが行われる。
都では厄病が少し落ち着き、原因はよくわからないままだが、めでたいということで祭りが行われる。