作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の状態が複製されることなく、人々のふるまいの影響を受けながら、永遠に変化し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。
花は生まれ、成長し、つぼみをつけ、花を咲かせ、やがて散り、枯れて、死んでいく。つまり、花は誕生と死滅を、永遠に繰り返し続ける。
花は、鑑賞者のふるまい(花にすごく近づいているか、ある一定の距離間があるか)によって、いっせいに散り、死んでいったり、もしくは、より生まれ、いっせいに咲き渡ったりする。
本作はエディションごとに、まるで生命のように、それぞれ違った状態を作っていく。つまり、各エディションはそれぞれが唯一無二の作品として存在する。