400年連続する有田焼。
有田焼は、400年間、その時代時代のつくり手たちが見ていた美しい世界を、凝縮し、有田焼に閉じ込めてきたとも言えると思っています。そして、その美しい世界が有田焼を通じて、世界へと届いていたのだと思うのです。
現代でいうメディアというものがほとんどなかった時代、もちろん、世界がほとんどつながっていなかった時代 に、長らく、有田焼は、世界をまたぐメディアとして、日本の美しい風景を、世界へ届けていたのだと思うのです。
凝縮し閉じ込められていた、それぞれの時代の美しい世界を、今、もう一度、解き放ち、400年間の時空を超えて、連なり、広がっていく世界を描きます。そして、連なり、広がっていく世界は、未来へ続いていくのです。
大きな壁の前に並べられた有田焼の器は、人が近づくと、有田焼に閉じ込められた世界が、その有田焼から解き放 たれ、映像として、空間に広がっていきます。
そして、それぞれの有田焼から解き放たれた世界は、互いに影響し、全体で、大きな新しい世界をつくっていきます。