森の木々沿いを、匿名で多様な肖像群が歩き続ける。
人々は、何かを選び、そして何かを捨て、彼らと対峙しながら鑑賞する。
禅の言葉に「歩歩是道場(ほほこれどうじょう)」という言葉がある。作品の登場人物は、いろいろな出来事に対峙しながら、終わりなく歩き続ける。人々もまた、次々に歩いて来る作品世界の登場人物と対峙していくことになるだろう。
作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の状態が複製されることなく、永遠に変化し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。