壊された建物の外壁、《生命は結晶化したうごめく光》と《Light Sculpture of Flames》、そしてVOLVO C40 Rechargeから成るインスタレーション空間。
2021年に、VOLVOとのプロジェクトで外壁が壊され《Light Sculpture of Flames》が置かれ、2022年には、新たに《生命は結晶化したうごめく光》がつくられた。VOLVO C40 Rechargeが、《生命は結晶化したうごめく光》の中に一体となって置かれている。

このホテル内の空間は、近代の高度成長期につくられたものが、わずかに時代が変わったことで使われなくなった、まるで時間が止まったような時空だった。御船山楽園は、長い時間の中で形作られた巨石や洞窟、森、そして時代ごとに人々がそこに意味を見出し、それが千年以上積み重ねられてきた場所だ。長きにわたり続いてきた自然と人との営みが、庭園と森の境界が曖昧な、この居心地が良く美しい文化的遺産を生んでいるのだ。その連続性を分断していた壁が壊されたことで、世界と時間との連続性に再びつながり、様々な時空が交差し重なり合う空間が新しく創りだされた。