四季千年神田図 - 田染荘 / Four Seasons, a 1000 Years, Terraced Rice Fields - Tashibunosho
千年以上変わらず続く田染荘の景色を、自然と共生していく人々の営みとともに、悠久に続く景色として描いている。
1年を通して、作品世界の景色と人々の営みは、日々段々と変わっていく。
1日を通して、作品の世界は移ろう。日の出とともに明るくなり、日の入りが近づくと夕焼けになり、夜が深くなるにつれ暗くなっていく。そして、日々の時間に合わせて人々の営みも変わっていく。
収穫祭の時期には、夜、人々は音楽を奏で踊り出すだろう。
実際の田染荘の日々の日の出や日の入りの時間に連動して、作品世界の日の入りや日の出が起こる。
そして、その時、実際の田染荘で雨が降っているならば、作品世界でも雨が降る。
千年以上変わらず続く田染荘の景色のように、この作品は、毎年、ほとんど変わらず、千年以上悠久に続いていく。しかし、自然の景色が、同じようで、2度と同じではないように、作品の次の年の同じ時は、全く変わらない景色のようで、厳密には同じ絵ではない。つまり、今この瞬間は、二度と見ることができない。毎年、ほとんど変わらないが、厳密には同じではない風景が、永遠と続いていく。